正しい食品のアレルギー表示のために「令和8年改正と管理体制の構築を解説」

令和8年4月1日の食品表示基準改正により、従来は「特定原材料に準ずるもの(推奨表示)であったカシューナッツが、新たに「特定原材料(義務表示)」へ追加されました。これにより義務表示の対象は9品目となりました。

現在、表示が義務付けられている特定原材料は次の9品目です。

これらの原材料を使用した場合は、食品表示法に基づき表示が必要です。(今回の改正には経過措置期間が設けられており、令和10年3月31日までは従前の表示による販売も認められています。しかし、カシューナッツを含む原材料の確認や表示内容の見直しが必要となるため早めの対応が求められます。)

食物アレルギーは、特定の食品を摂取することで免疫反応が起こり、蕁麻疹や呼吸困難、重篤な場合にはアナフィラキシーショックを引き起こすことがあります。

そのため、食品にアレルゲンが含まれているかどうかを正確に表示することは、消費者の健康に直結します。また、表示漏れや誤表示は健康被害につながるだけでなく、事業者の信頼失墜や商品の回収にも発展する可能性があります。

アレルギー表示は、単なる法令順守のための表示ではなく、消費者の健康と安全を守るための重要な情報です。

特に食品事業者は、原材料や製造工程を正確に把握し、適切な表示管理を行う必要があります。

表示漏れや誤表示は大きなトラブルにつながる可能性があるため、定期的な確認と最新の法令情報の把握に努めましょう。

また、アレルギー表示に関する相談では、次のようなミスが見受けられます。

  • 原材料変更後に表示を修正していない
  • 委託製造先との情報共有不足
  • 添加物由来のアレルゲンを見落としている
  • ラベルの旧版を使用してしまった
  • 輸入原料の仕様書確認が不十分

このようなミスを起こさないよう表示の確認体制を構築しましょう!

【確認体制の構築】

  • 製品毎に表示の根拠となるカルテを作成しましょう。使用原材料の一覧を作成します。さらに原材料毎に原材料・添加物・アレルゲンを記入します。~これを基に最終製品の表示を決定します~
  • 原材料を変更した場合はカルテを修正し、必要に応じて表示を修正しましょう。
  • 同じ原材料であっても使用している原材料が変更されているかもしれません。定期的に確認しましょう。
  • 製造を委託している場合は、委託先との情報共有に努めましょう。
  • 印字されたラベルに間違いがないよう、ラベル発行の手順を定めておきましょう。

その他、製造工程において、意図せずアレルゲンが混入する可能性がある場合があります。これを「コンタミネーション(意図しない混入)」といいます。

例えば、同じ製造ラインでアレルゲンを含む製品を製造している。製造設備を共有している。といったケースです。

このような場合、「本製品の製造工場では、えび・かにを含む製品を製造しています」などの注意喚起表示を行うことがあります。

しかし、この表示はアレルギー表示の代替えにはなりません。まずは十分な洗浄や使い分けなどの適切な製造管理を行い、リスクを低減することが食品事業者の務めです。

食品表示やアレルギー表示の管理に不安がある場合は、当事務所へお問い合わせください。

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